旋律のブログ
398投稿 (2023/03/27 19:46:19)
この間アメリカの大手地方銀行シリコンバレー銀行、通称SVBの経営破綻が報道されましたが、どのようにして破綻したのかマビノギを用いて解説していこうと思います。にわか知識でつたない部分などありますがよろしくお願いします。



通常銀行とは、顧客から預かった資金を回転させて経営しているわけですがこれをマビノギに例えると、プレイヤーからマビマネーを借りて、将来上がるであろう精巧な細工道具を購入するような感じです。ただ単に精巧な細工道具を購入してそのまま売っても儲けはないので、実際買うのは福袋や、キラキラパッケージに入っているような期間限定で安い細工道具を購入します。これらは買ってすぐ売っても利益は出ませんが、半年置いておけば元の相場に戻るので当時120NP=4Mが半年置くことによって150NP=4.5Mになってその差額が利益になるわけです。SVBはそのようにして利益を得ていたわけですが、福袋でお買い得な細工道具のさらにお買い得なキラキラパッケージが発売されることによって、細工道具の価値が100NP=3Mぐらいの価値になっていました。
お金を貸しているプレイヤー側においても、注目されていたお洋服が入った箱が販売されることによって、NPの資金繰りが苦しくなり、プレイヤーはマビマネーを引き出しに殺到するのでした。すると引き出し用の現金が足りなくなったSVBは買っていた細工道具を売るしかありません。しかしきらきらパッケージによって細工道具は3Mぐらいの価値にしかないので大きな損失を生むことになったのだった…。





実際はこの後、債券売却によって生まれた損失を株式の発行によって穴埋めしようとしたようがですが、これが逆に不安を煽り、預金の引き出しに拍車をかけて、株価は大暴落し、暴落する株なんて誰も買うわけもなく経営破綻に陥ったわけです。今回は細工道具を債権として扱ったわけですが、今アメリカではものすごいインフレが進行していて、アルバイトの平均時給は4000円を超えているそうです。この原因の元はコロナショックの復興のためにばらまいた支援金の影響だといわれています。企業はこの資金を、コロナで不安定な店舗型ビジネスを展開するより銀行に預け入れたほうがいいと大量にお金を預入したのですが、SVBはこの潤沢した資金を、債権購入に全振りしていきました。元々、コロナショックにより従業員を削減したり、生産ラインを控えめにしていた企業でしたが、復興により人々が動き始めると一気にモノの需要が高まり、品不足に陥ったり物価が急上昇しました。また一度解雇した従業員はそう簡単に戻ってはこないので、従業員を集めるべく給与も急上昇しインフレが加速しました。アメリカはこのインフレを抑えるために政策金利を上げていく訳ですが、この政策金利が上昇すると、企業はお金を貸りづらくなり、設備投資や給与上昇などに歯止めがかかります。また金利による支出が増えることによって企業の利益が低くなりますので株価にも影響します。企業はその資金を補填すべく預け入れていたお金で賄おうとするわけですが、SVBはその勢いに間に合わず苦肉の策で債権(つまり細工道具)を売るしかなくなったのでした。債権とはもともと一定期間持っておくと元本(例1000円)+金利分がもらえるというもので、金利は買った時の政策金利に依存します。なので政策金利が上昇すると、持っていた債権を売りたくても売れない状況になってしまいます。これは1%分(1000+10)の金利より現在発行される3%分(1000+30)の金利がもらえる債権の方に需要があるからです。つまり手持ちの債権評価額が980円ぐらいになってしまうということです。それによって大きな損失を被ったのでした。今もなおアメリカはインフレを抑えるために政策金利を上げていますが、銀行の先行き不安な状況が続いており、アメリカの中央銀行にあたるFRBは慎重な判断が必要そうです。

≪≪ ≪ 前へ
1 / 1 ページ
次へ ≫ ≫≫




(c) 旋律のブログ.


kukuluBlogは、kukuluLIVEのユーザがブログを作成できるサービスです。
公開されている記事、写真等のデータはユーザが作成したものです。